ノスタルジー


朝っぱらの六時から目が覚めて江ノ島まで原チャリで行って来た。
まだ寒さで膝が笑っている。
片道五十分の道程。

二十歳の頃、戸塚に住んでいた時は、
たまにこうして深夜や早朝に江ノ島へ行ったりしていた。
(どうも僕にはそういう習性があるようです)

江ノ島の堤防の上で煙草を吸って、
いくらか歩いて、
またバイクにまたがって鎌倉方面へ海沿いを走る。

少し走ると、
一年か二年前に一泊したゲストハウスの近くを通る。
確かあれはチャンピオンズリーグの決勝の日だったから、2016年の春かな。
僕もその頃は横浜でゲストハウスーーと言うよりは民泊ーーをやっていて、AirBNBという仲介サイトを使っていた。気狂いマリー、という史上もっとも問題児なお客さんが居て、彼女がサイトにクレームを報告したから、それについて、サイト宛てに、「それは彼女の捏造で、僕は出来るだけのことはしましたが、彼女との関係は残念な結果になりました」という旨の長文メールを送ったら、「あなたは悪くありません。今回のことでは大変でしたね。五千円相当のクーポン券を差し上げますので、どうか羽を伸ばして来て下さい。」と信じられないほど親切な返事が来た。特に旅の予定もなかったが、せっかくなので鎌倉のゲストハウスを予約して一泊した。

そんなことを思い出しながら、
海辺にバイクを止めて砂浜を少し歩いた。

それから何となく帰路に向かう。
急ぐ旅ではないので、グーグルマップは見ない。
知らない町を、勘を頼りに進むのは楽しい。(ただ、寒い。)

帰り道に、戸塚へ向かう標識が有ったので、それに従う。
戸塚は、僕が十三歳から二十一歳まで過ごした場所だ。

戸塚の、かつて住んでいたマンションへ行ってみた。
もう身寄りなど居ないし、
十八年も前のことだし、
殺風景で、風情のあるようなマンションではないのだけど、

意外と、
その中二階の遊歩道を歩いていると、じんわりと来るものが有った。

数年前にひさしぶりに高知の田舎へ帰ったとき、
似たような感覚があって、涙が流れて、
それはきっと周りの自然環境のせいだろう、と思っていたのに、

このとくに自然のない戸塚でも、
似た感覚があるものだから、

あれ、おかしいな、意外と、、
とくに自然とか無くてもいいのかな、、うーん、、?

とか思いながら歩いた。

遊歩道で、帰り道に、買い食いのおにぎりを落としたことや、
マンションの通路でラントレしたこと、
まちがって隣りの家へ帰ったこと、なんかを思い出した。

あんまり長居しても不審者なので、
そこそこに切り上げて、
またバイクにまたがって帰った。

帰り道におなかが減ったので、
桜木町の立ち食い蕎麦屋に寄った。

奮発して、
イカ天そば+かきあげ、を頼んだら、
おばちゃんが間違えて、
イカ天そば+鳥肉、を出して来た。

ちがうよ、かきあげだよ、と言ったら、
あっ、、食べれます? と言うので、
食べれます。 と言って、

イカ天そば+鳥肉+かきあげ、になった。

そばを食べ終わって、バイクにまたがって帰った。
途中で給油した。

・・・

戸塚のマンションで、
僕が間違って帰宅したことのあるお隣さんは、Iさんと言いました。

もう二十年近くも前のこと、きっと引越してるだろう、と思いつつ、
なんとなく部屋の前まで行って表札を見たら、
まだ、Iさんの表札が出ていました。

向かいの僕の家だった部屋の表札を見ると、
こちらも、「I」となっていました。

ああ、なるほど。と、
微笑みました。



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by toshiokake2 | 2017-12-24 11:14 | Notes
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